法人破産

会社の資金繰りが悪化した場合|倒産の条件とは?

事業の雲行きが徐々に怪しくなり、資金繰りが悪化すると、会社をたたむことを考え始める方もいらっしゃるでしょう。
経営者の方は、会社を倒産させるにしても、いつ、どのタイミングで行なうべきか迷う方も多いはずです。

特に、法人破産をする場合は、多くの取引先の存在や従業員のことを考えなければいけないため、個人の破産よりも、破産までのステップが複雑です。

そこで今回は、会社破産のための条件、倒産と破産の違い、会社破産の流れと申し立てるべき裁判所、破産にかかる費用をご説明します。

1.会社破産の条件

まずは、会社破産のための条件と倒産と破産の違いについてご説明します。

(1) 会社破産のための条件

会社破産するためには、いくつかの条件を満たさなければいけません。
具体的には、以下の要件を満たす必要があります。

  • 破産手続開始原因の存在(支払不能 or 債務超過)
  • 破産障害事由がない
  • 申立自体に適法性がある

破産手続開始原因としては、支払不能あるいは債務超過が必要です(破産法15条、16条)。

支払不能とは、弁済期にある債務について支払うことが出来ない状態を指します。簡単にいうと、会社が抱えている債務に関して、支払える現実的見込みがないことを指します。

例えば、先月売れた商品の売上が来月には入ってくるので、来月中に支払いが出来るという状態は、現実的に考えて支払いが可能であるため、支払不能とはいえません。

逆に、「この商品がヒットすれば支払いが出来る」というのは、支払いの見込みに現実性がないため、支払不能といえます。

もう1つの破産手続開始原因である、債務超過とは、会社の資産でも債務を支払いきれない状態を指します。会社の貸借対照表が債務超過であれば、破産法上も債務超過という扱いです。

次に、破産障害事由とは、たとえ破産手続開始原因があっても、破産手続開始決定を妨げる事由のことで、破産手続に必要な予納金が納められないことや、不当な目的で破産申立がされたことの他に、民事再生手続など他の倒産手続が開始されていることも、破産障害事由とされています。

予納金とは、裁判所に納める手続費用ですが、これを支払えない場合は破産手続を開始できません。
もっとも、少額管財などの費用を抑える方法もあるため、弁護士に依頼出来る場合はそれほど気にする必要はないでしょう。

最後に、申立の適法性ですが、法人の破産申立は、代表者以外でも、法人の役員・理事などであれば申立権があるため、これに関してもそれほど心配する必要はないでしょう。

会社の破産手続の開始から終結までには、通常半年程度かかりますが、長い場合は1年以上かかることもあります。

(2) 倒産と破産の違い

実は、「倒産」と「破産」という言葉には違いがあります。

簡単にいうと、「倒産」は破産を含む大きな概念であり、「破産」は倒産の種類の1つといえます。

倒産と聞くと、すなわち、会社そのものが無くなる法的手続を取ることだと考えられがちですが、逆に、民事再生など、会社の維持・立て直しを目指す手続をも含んだ概念です。

他方、破産とは、「破産手続」のことを指します。会社の場合は、破産管財人により会社の財産を換価・処分し、これを債権者に平等弁済する手続です。会社を清算する際に利用される裁判手続となります。

このように、会社の破産は、倒産手続の1つと考えるのが適切です。

2.会社破産をする場合の流れ

次に、会社破産をする場合の流れと、大宮で破産を申し立てるべき裁判所についてご説明します。

(1) 会社破産の流れ

会社破産の流れは以下の3つのステップに分けることができます。

  1. 弁護士に相談→事業停止→受任通知の送付
  2. 破産申立て→破産手続開始決定→破産管財人との打ち合わせ
  3. 債権者集会(数回)→配当手続き→免責決定

まず、会社破産の場合は、債権者(借入をしている金融機関か貸金業者等の他に、商売の取引先等も含みます)への説明や従業員の解雇など、やるべきことが多くあるため、弁護士への依頼をお勧めします。弁護士に相談後、自己破産の進め方や事業停止の日を決定します。

従業員の解雇は、事業停止日に併せて行なうのが一般的です。

弁護士に依頼後は、債権者宛に、破産手続の委任に関する受任通知を送付します。このときから、債権者からの直接の取り立てはなくなりますが(但し、個人債権者等については、受任通知後も請求が止まらない可能性があります)、借入をしている金融機関の預金口座が凍結される等の影響も出ます。

次に、破産手続の申立てです。管轄裁判所に破産手続を申立て、申立を受けた裁判所は、破産管財人を選任します。
破産管財人は、財産の調査・確認や処分・配当などの手続を行う役割を担っております。

申立後、問題がなければ、1週間程度(即日もある)で、裁判所で破産手続開始決定が行なわれます。

その後の破産管財人との打ち合わせでは、申立人に加え、代理人弁護士も打ち合わせに同席し、財産に関する説明を受け、また、こちらからも必要な情報を管財人に説明することになります。

最後は、免責までの手続です。

裁判所にて債権者集会が開かれ、破産管財人から、出席した債権者や裁判官に向けて、管財業務の状況の説明が行われます。債権者の出席がないときは、早い場合は10 分程度で集会が終わります。1回目の債権者集会までに必要な管財業務が完了出来ないようなときは、債権者集会が数回行なわれることもあるでしょう。

その後、破産管財人の業務が完了すれば、配当手続に入ります。配当手続では、残った会社の財産を、平等・公平に債権者に分配します(配当出来る財産がない場合は、異時廃止となり、ここで破産手続は終了です)。

その後、免責決定が裁判所でなされ、これが確定すると、破産手続は完了となります。

(2) 大宮における法人破産の管轄裁判所

会社破産の手続を行なう場合、どこの裁判所にでも自由に破産申立てが出来る訳ではありません。では、具体的に、どこの裁判所に申立てを行えばよいのでしょうか。

破産法では、地方裁判所に管轄があることが明記されています(第5条)。また、民事訴訟法では、「法人その他の社団又は財団の普通裁判籍は,その主たる事務所又は営業所により,事務所又は営業所がないときは代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。(第4条4項)」と定めているため、会社の主たる営業所の住所を管轄する裁判所に申立てを行うことになります。

もし、埼玉県大宮に会社の主たる営業所がある場合は、さいたま地方裁判所(本庁)に破産申立てを行ないます。
地方裁判所の所在地などは以下の通りです。

さいたま地方裁判所
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-16-45

会社破産の申立ては、必ず管轄裁判所にて行なうようにしましょう(管轄のない裁判所に申立を行なってしまうと、結局、手続完了までに余計な時間を費やすことになってしまいます)。

3.会社破産の費用

最後に、会社破産の費用を裁判所費用と弁護士費用に分けてご説明します。

(1) さいたま地方裁判所における裁判所費用

さいたま地方裁判所にて法人破産(会社破産)の手続きを行う場合は、以下の裁判所費用がかかります。

一般管財事件の裁判所費用
手数料:1,000円
予納郵券:2,390円
官報公告費用:14,516円
封筒代:債権者数分の92円切手

裁判所費用としては、2万円以下の費用で済むため、それほど高額ではありません。
しかし、一般管財の場合は、これに加えて予納金が必要となります。

予納金の金額としては、負債総額5000万円未満で70万円、5000万円以上1億円未満になると100万円が必要です。これ以上の負債がある場合は、予納金はさらに高額となります。

もっとも、「300人未満の債権者数で、弁護士に依頼し、3ヶ月以内に手続終了予定である」という条件を満たせば、少額管財といって、予納金を最大で20万円程度にまで減らすことも出来ます。ただ、その場合でも、「最低でも22万円程度の裁判所費用」がかかるということは理解しておきましょう。

(2) 弁護士費用

会社破産を弁護士に依頼した場合は、前述の裁判所費用に加えて、弁護士費用がかかります。

弁護士費用に関しては、法律事務所によってかかる金額が異なります。30万円程度から受け付けている事務所もありますが、これは着手金のみで成功報酬として別途20万円以上かかることもあります。

一般的な相場としては、トータル50万円〜100万円程度と考えるべきです。
かなり金額の幅が広くなっていますが、これは、負債総額や債権者の人数、営業所の数などによっても業務の量や難易が異なるためです。

なお、泉総合法律事務所の法人破産の弁護士費用については、こちらをご参照下さい。

弁護士費用を出来る限り安く抑えるためには、いくつかの弁護士事務所に相談して実際にどれくらいの費用がかかりそうかの見積もりを出して貰うのが早いでしょう。

会社破産の手続には時間がかかります。資金繰りが苦しくなってきた段階で、破産にどれくらいの費用が必要になるかなど、必要なポイントを、弁護士に相談するようにしましょう。

泉総合法律事務所では、会社破産のご相談を相談料無料でお受けしております。

4.大宮で会社破産をするなら泉総合法律事務所にご相談を

会社破産の手続は、個人の破産手続よりも複雑です。特に、中小企業の場合は、会社の代表者や取締役も(会社の債務の保証人になっていたり、個人名義での借入を会社の運転資金に充てていることが多いため)、会社と同時に個人の破産手続を進めていくことが一般的であるため、事前に準備しなければいけないことは多くなります。

泉総合法律事務所は、個人・法人に関わらず破産事件を数多く取り扱っており実績も豊富です。まだ破産を決断しておらず、資金繰りが悪化した状態からのご相談も承っております。

破産以外にもその他の倒産手続きを検討することも可能であるため、会社の今後について迷っている方はぜひ一度ご相談ください。

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